概要
GNs Launcherはアプリケーションを起動する際に任意の環境変数を動的にプロセスに追加します。
環境変数は幾つかのレイヤーに分かれていて選択しているスタジオとプロジェクトに応じて選択され、統合されます。

実際のレイヤーは次のようになっています。
| 名前 | 順序 | 同期 | 説明 |
|---|---|---|---|
| Default | 1 | × | OSの環境変数 |
| Studio | 2 | × | スタジオスペースに紐づくレイヤー ライセンスサーバーなどのネットワーク内のリソースを登録すると便利です。 |
| Project | 3 | 〇 | プロジェクトスペースに紐づくレイヤー プロジェクトで特別に使うアプリケーションやスクリプトのパスを登録すると便利です。 リモートが設定されている場合は同期されます。 |
| Team | 4 | × | スタジオとプロジェクトの両方の選択で決定される特殊なレイヤーです。 用途としてはプロジェクトで設定されている環境変数を自身のスタジオだけ変えたい場合などに利用します。 例えば、プロジェクトでArnoldのパスが5.0.1.5に指定されているが自身のスタジオでは別のバージョンを指定したい場合などです。 |
| User | 5 | × | ユーザースペースに紐づく最後に統合されるレイヤーです。 最新バージョンのプラグインのテストやツール開発のためにスクリプトパスを通すなど一時的な用途のためのレイヤーです。 |
エディタ
GNs Launcherのメインメニューの Application > Edit App Environments… からエディターを起動します。

上段のプルダウンメニューから環境変数を編集したいアプリケーション、スタジオ、プロジェクト、ユーザーをそれぞれ選択します。

GNs Launcherでそれぞれ選択している場合はすでに選択された状態になっています。
二段目のボタン「Show Studio」「Show Project」「Show Team」「Show User」はそれぞれのレイヤーの表示切替スイッチです。
「Show Result」統合される最終結果の表示切替スイッチです。

表示切替スイッチはあくまでもGUI上の表示切替であって結果には影響を及ぼしませんのでレイヤーを結果に反映させたくない場合は上段のプルダウンからNoneを選択してください。
共通の環境変数を編集する場合、個人の設定が反映されないようにUSERのプルダウンはNoneにしておくと良いでしょう。
下段のリストがそれぞれのレイヤーの環境変数エディタです。

それぞれのレイヤーのラベルの右側のボタンで編集を行います。
ボタンのアクションは次のようになっています。
| アイコン | アクション | 説明 |
|---|---|---|
| 追加 | 新しく変数をレイヤーに追加します。 | |
| 削除 | 選択している変数を削除します。 | |
| 保存 | 現在の状態をレイヤーに保存します。同期を行っているレイヤーかどうかでアイコンが変化します。 フロッピーアイコンの場合は同期は行っておらずローカルにだけ保存される事を意味します。 雲アイコンの場合は同期されている事を意味しており、まずリモートに保存されてローカルにキャッシュされます。 リモートへの書き込み権限がない場合はグレーアウトされて保存する事が出来ない状態になります。 | |
| リロード | レイヤーの状態を最初の状態に戻します。 | |
| ダウンロード | 同期されているレイヤーのみ表示されます。 リモートから最新の設定をダウンロードします。 |
追加する
変数を追加したいレイヤーの追加ボタンを押します。
リストの最後尾に空のアイテムが追加されます。次項を参考に値を編集してください。
編集する
編集したいアイテムをダブルクリックします。

ダイアログが表示され変数が編集可能になります。
入力の内容は次の通りです。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| Method | 環境変数の構築時に実行される処理 append: valueをkeyと一致する変数の最後尾に追加します。変数が存在しない場合は新規作成します。 prepend: valueをkeyと一致する変数の先頭に追加します。変数が存在しない場合は新規作成します。 set: keyと一致する変数をvalueで上書きします。変数が存在しない場合は新規作成します。 remove: keyと一致する変数の中からvalueに一致する部分を取り除きます。変数が存在しない場合は何も行いません。 |
| Key | 環境変数の名前 |
| Value | 環境変数の値 |
| Use in Windows | チェックがオンの場合、windows環境で有効になります。 |
| Use in Mac | チェックがオンの場合、mac環境で有効になります。 |
| Use in Linux | チェックがオンの場合、linux環境で有効になります。 |
OKボタンをクリックすると変更が反映されます。
変更はレイヤーの保存ボタンを押すまでは反映されません。変更が確定したら必ず保存ボタンを押してください。
削除する
削除したいアイテムを選択してレイヤーの削除ボタンを押します。
保存ボタンを押すことで削除が反映されます。
順序を変更する
アイテムの順序は非常に重要な意味を持ちます。
GNsDockは全てのレイヤーを統合する際にレイヤーごとに先頭のアイテムからMethodに従ってアイテムを処理していきます。
順序によってmethodが「set > append」の場合と「append > set」では全く内容が変わってしまう事に注意してください。

アイテムはドラッグ&ドロップで入れ替えることが出来ます。複数選択も可能です。
ただし、レイヤーを超えて移動する事は出来ませんのでレイヤーを移動したい場合は一旦削除して対象のレイヤーで新規作成してください。
変更はレイヤーの保存ボタンを押すまでは反映されません。変更が確定したら必ず保存ボタンを押してください。